デジタルツインで管理するクレーン次世代運転システム「ORCISM®」が日本産業技術大賞で審査委員会特別賞を受賞
-
サステナビリティ
4月7日、日刊工業新聞社が主催する第55回日本産業技術大賞の表彰式が開催され、大林組が開発したクレーン作業の安全性と生産性向上を支援する統合管理・制御システム「ORCISM(Obayashi Robotics Crane Integrated SysteM:オーシズム)」が審査委員会特別賞を受賞しました。
日本産業技術大賞は1972年に創設された表彰制度で、実用化された革新的な大型産業設備・構造物や先端技術、環境保全技術の開発などにより顕著な成果を上げた企業・グループを表彰しています。日本の産業や社会の発展に貢献した成果をたたえ、技術開発を奨励することを目的としています。
今回受賞したORCISMは、デジタルツイン(※1)技術を活用し、クレーン操縦時の安全支援機能や遠隔・自動運転機能、施工計画および運転シミュレーション機能などを統合的に管理・制御するシステムです。
ORCISMは、安全性を確保するための作業支援機能、遠隔・自動運転による省人化や技能を補完する機能、生産性向上とセキュリティの確保を実現する機能の3つで構成されています。これらの機能を、現実空間と同期したデジタルツイン上で統合・一元管理することで、クレーンや周辺状況をリアルタイムで把握し、事故を未然に防ぎます。
大林組の東日本ロボティクスセンター(埼玉県川越市)に設置した実証フィールドのタワークレーン(左)とデジタルツイン画面(右)
建設現場における担い手不足への対応は、現在取り組むべき最重要課題の一つです。ORCISMは、デジタルツイン上で施工計画から出来高管理までを一気通貫で完結させ、現場管理業務の負担を大幅に軽減するとともに飛躍的な生産性向上を実現します。また、熟練技能者の操作技術を再現・支援し、安全性と確実性を両立させるため、クレーン作業における安全性の確保に加え、技術・技能の継承、省人化にも大きく貢献する技術として期待されています。
大林組はこれからも、建設現場におけるORCISMの活用と実証フィールドでの開発を推し進め、「危険作業を未然に防止するクレーン」を実現し、安全・安心な建設工事を通じて日本の産業技術の発展に貢献していきます。
- ※1 デジタルツイン
IoTなどを活用して現実空間の情報を取得し、仮想空間内に現実空間の環境を再現する技術

